ごあいさつ
最新情報
先日、初めての方から電話があり「非常用生活用水浄化装置」について、関心があるので教えてください、とのこと。
お話を聞くと、その方は東京。新宿区内の町会長さんで、町会長みんなで神奈川県総合防災センターを見に行かれた、とのこと。
【神奈川県総合防災センター】 https://www.pref.kanagawa.jp/docs/zn2/bousaicenter/homepage.html
そこに展示してあった私たちの装置が目に留まり、パンフを見て連絡くださったそうです。
お話しだけではわからないことも多いと思い、6月18日に都内のオフィスにお出でいただき、実機とろ過機構のデモンストレーションをご覧いただきました。
東京では、学校プールは水を抜くことが多いそうですが、町会長さんはかつで水泳が専門だったこともあり、防災上の観点からプールの年間貯水を区に働きかけ、昨年から年間貯水となったそうです。
災害時にその水どう使うか? という問題は区も有しており、手動式の浄水装置は1台備わっているとのこと。
しかし手動でレバーを動かす装置は、疲れて長い時間動かせない、高齢者にはムリ、操作が複雑、などデメリットが多いと認識されていました。
そんな課題に対して、自動式で3倍以上の水を出せる「ウォーターリリーフ」は、新たな選択肢として評価いただきました。
おかげで私たちも高齢化社会にも、メリットがあるという新たな気付きがありました。
今後、その町会と課題解決に向けて上手に連携していきたいと思います。
今年3月に「災害時地下水利用ガイドライン ~災害用井戸・湧水の活用に向けて~ 」が内閣官房水循環政策本部事務局 国土交通省水管理・国土保全局水資源部 より出されました。
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/content/001879780.pdf
その趣旨として、飲用水と生活用水を明確に分ける「二元化」の考えがあります。
生活用水には洗濯、風呂、掃除、トイレ以外にも、手指消毒前の粗洗浄、不幸な場合はご遺体の清めにも利用されます。
↓(同ガイドライン P5 後半略)
これは私たちの非常用生活用水浄化装置が「割り切って」「生活用水に特化」してきたことと、目的が同じなので方向性を間違わずにホッとするところです。
地下水があるところはそれが一番ですし、地下水が出ない場所や、出ても汚れがある場合には浄化装置が必要になるでしょうし、固定式の井戸と可搬式の装置との2本立ても有効だと思います。
ケースバイケースで「適材適所」の最適解を出してゆけば、最大のコスパを出せると思いますので、今後も諸ケースをシミュレーションしてゆこうと思います。
↓以前、横須賀市内で見かけた防災井戸です。
横須賀市は水脈的に地下水が豊富だそうで、このような井戸が以前から利用されていたそうです。
5月30日に、東京大学 生産技術研究所 加藤孝明 教授主催の「レジリエンスから考える地域の未来」シンポジウムを聴講に行きました。
https://komaba-oh.jp/event/17403
テーマは災害に強い街づくり。
街を細分化した「マイクログリッド」での自立、強靭性について産学のお話しを聞きました。
途中加藤先生から「中根さん、水についてはどう考えますか」と問いかけられ、能登被災地での経験や提言を話させていただきました。
↓自分の語りに酔っているところ(笑)
貴重な機会を得ることができました。
私たちの技術で、社会のピース埋めができるよう引き続き連携を図ってゆこうと思います。
非常用生活用水浄化装置の商用機「ウォーターリリーフ」1号機は、静岡県磐田市の(株)カワイ様に納入しています。
カワイ様は材木会社で、被災時に従業員や家族、周辺住民の方が使えるよう、工場敷地内に避難所を作りその生活用水用に雨水貯留槽、シャワー、などを建設されました。
すばらしいCSR活動です。
https://blog.kk-kawai.com/sg/2025/01/20252.html
今回カワイ様主催で、近くの中学校プールを借りて磐田市の関係者等にウォーターリリーフを実演しました。
市の職員さん、議員さん、自治会や学校関係者、生徒さんも見に来てくれました。
こちら中学校とはいえ50mプールがあるので、25mプールの3~4倍ほどの貯水量があります。
隣には大規模体育館もあり、被災時には中核的な避難所になると思われます。
↓会場の様子です
↓たくさん見に来てくれました
↓プール水(水深1.2m)と処理水を貯めたビニールプール(水深30~40cm)、透明度に注目ください
↓左が処理水、右が原水です